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関西学院大学大学改革最前線関西学院は1889(明治22)年の開学以来、130年余にわたり、スクールモットー“MasteryforService”を体現する「世界市民」の育成に力を注いでいます。平成26年度文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」に採択された「グローバル・アカデミック・ポート」構想は、大学を人やモノ、情報が行きかう「港」と捉え、国や地域、人種などの違いを超えるとともに、異なる専門分野の人たちが教育・研究活動などを通して交流を図る中で、「世界市民」として求められる知識やスキル、素養を磨くことを目的にしたものです。この採択を機に、留学を希望する学生に対して行ってきたさまざまな支援をさらに強化し、現在では、留学希望者向けの奨学金などの整備により、学生は自ら望めば何らかの形で留学できる環境となっています。こうした取り組みを通して、日本における「TOPGlobalUniversity」をめざすとともに、次代を担う「世界市民」の育成を強力に推進します。2039年の創立150周年を見据え、関西学院では2018年に将来構想「KwanseiGrandChallenge」を策定しました。その中の長期戦略の一つとして「理系の強化・充実」を掲げ、2021年4月、KSC(神戸三田キャンパス)に理系4学部̶̶理学部、工学部、生命環境学部、建築学部を開設します。2020年は、KSCの開設から四半世紀の節目にあたり、現在の2学部(理工学部、総合政策学部)から、総合政策学部と新設4学部を合わせた5学部体制に生まれ変わります。KSCの新たなキャンパスコンセプトは“BeaBorderlessInnovator.”。学生、教職員が国境、文系理系、学問分野、大学と社会などさまざまな境界を飛び越える“BorderlessInnovator”として活躍するキャンパスを目指します。教育や研究面では、次のような特長を掲げています。●“SustainableEnergy”の一大研究拠点を形成KSCにおける重点研究テーマの1つを、SDGsの17のゴールの1つでもある「持続可能なエネルギー(Sustain-ableEnergy)」に設定。理学部の次世代有機EL、工学部のパワーエレクトロニクス、生命環境学部の人工光合成、建築学部のスマートシティをはじめとする研究を推進する一方、総合政策学部に蓄積された教育・研究成果を活用し、持続可能な社会の実現に寄与します。●国境を越えた学びがさらに充実各学部における専門分野に沿った海外学修科目(PBL=Project-basedLearning、フィールドワーク、実習、インターンシップなど)を大幅に拡充。学生が世界各地で各国・地域の学生とともに社会的課題の解決に取り組む国際プログラムの充実を図ります。●文理の境界を越えた分野横断型の教育システムを確立KSCの5学部に、文理の専門分野の基礎科目で構成KSC(神戸三田キャンパス)を再編し理系4学部開設へ(2021年4月開設)2021年4月新学部誕生!(理学部、工学部、生命環境学部、建築学部)*2021年4月開設