君はどの大学を選ぶべきか[電子版]2026年度版

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早稲田大学総長田中愛治明治大学学長上野正雄私は普段、学生諸君に対して「たくましい知性」、「しなやかな感性」、「ひびきあう理性」を身に付けてほしいと話しています。受験生の皆さんが今目指している大学入試の問題には必ず答えがありますが、世の中の問題には答えがあるとは限りません。そうした難問に立ち向かうために必要なのが「たくましい知性」です。問題の解決に向けて自分なりの仮説を立て、考察して検証する。課題を見つけてまた考える。それを繰り返すことで「たくましい知性」は磨かれます。「しなやかな感性」とは、ダイバーシティ、多様性を認めることと言ってもいいでしょう。早稲田大学では、性別、国籍、宗教や信条などに関係なく、誰もが平等に学んでいます。日本全国、世界中から学生が集まる早稲田には、異なる価値観を持つ学生が交わり、多様性を理解し、互いに敬意を持って尊重しあい、学べる環境があります。この学びの環境において重要なのが「ひびきあう理性」です。多様性の中で理性を持って互いの思考を高め合い、共鳴する。そして新しいアイデアが生まれるのだと思います。「誰にでも居場所がある。」これが早稲田大学の伝統であり、140年の歴史を経ても変わらない誇りです。世界各地、日本全国から学生が集い、学問はもちろん、スポーツ、文化活動などあらゆる分野において、好きなことに打ち込める場や仲間がいます。他の分野に打ち込む学生に敬意を表し、自由と多様性を尊重し、自分を磨いています。早稲田大学の創立者である大隈重信は「一身一家一国のためのみならず、進んで世界に貢献する抱負がなければならぬ」と語りました。人類社会に貢献する志を持ち、皆さんとともに学び合える日を心待ちにしています。明治大学は、2031年に創立150周年を迎える大学ですが、NHKのドラマ「虎に翼」でも描かれたように全国の大学に先駆けて女性に高等教育の門戸を開くなど、進取の気質に富んだ伝統を有しています。20代の若者3人によって創立されたという清新さに由来しているかも知れません。日本で初めて情報コミュニケーション学部、総合数理学部、国際日本学部を設置したのも明治大学です。この伝統は今も明治大学のそこここで息づいています。ぜひ、その息吹を実感してください。しかし、一方で、守り続けているものもあります。建学の精神「権利自由、独立自治」です。明治憲法下の統治が長く続く中で、この旗をかざし続けることがどれほど難しいことだったか。明治大学はそれを乗り越え、今も「権利自由、独立自治」を社会に根付かせるべく、自由で自律的な主体である一人ひとり、つまり「個」を強くすることを教育理念としています。そこでは、自他の多様性の尊重が不可欠です。明治大学は、学生一人ひとりの多様なニーズ、環境、志望に応えるために非常に多彩な施策やプログラムを設けています。手厚い留学支援プログラムや給付奨学金制度、就職支援、国家試験指導センター等々、ぜひHPをご覧ください。また、学生数の多さによって様々な出会いがもたらされていると同時に、全学で半数以上の授業が30人未満で実施されているように少人数教育が徹底されていることも特色です。施設についても、「和泉ラーニングスクエア」や「生田センターフォレスト」を完成させるなど着実に更新し、また、駿河台キャンパスの多くの施設を総合的に整備する計画も具体的に進めるなど、多様な学生のニーズに応えつつ、最先端の教育環境で大学生活を送ることができるよう準備しています。皆さんが明治大学で新しい社会を牽引する強い「個」に成長されることを願っています。125


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