君はどの大学を選ぶべきか[電子版]2025年度版

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https://www.univpress.co.jp/平均点に関係なく、近年、一般選抜の志願者が増え続けていました。これは、国公立大からの志望変更に加え、入試方式の多様化や受験料割引、ネット出願の普及などにより、出願しやすくなったためです。ところが、16年から大規模大学を中心に、入学者が募集定員を超える割合が厳しく制限されたため合格者が減り、結果として私立大入試は難化しました。21年入試では、この年からの大学入試改革を避けようと、20年入試で多くの受験生が大学に入学してしまったため、浪人生が大幅に減少し、私立大全体の志願者も大きく減少しました。しかし22年以降の入試でも、私立大の志願者数は以前のようには戻っていません。私立大が年内の総合型選抜や学校推薦型選抜といった入試を積極的に拡充し、受験生も一般選抜を避けて、年内の入試にシフトしていることも一因です。これにより共通テストが必要ない受験生も増えてきていますが、共通テストは受験回数の確保の面からも重要性は高く、まだまだ受験生に大きな影響力を持っています。多様化が進む大学入試大学の二極化が進むと、どのルートで大学に入学するかも重要になってきます。その中で人気を集めているのが学校推薦型選抜と総合型選抜です。表4を見てください。これを見ますと、一般選抜での入学者が、国立大では81.8%、公立大では69.7%と高率ですが、私立大では40.3%となっています。私立大では一般選抜より学校推薦型選抜や総合型選抜で入学する学生の方が多く、6割に迫る勢いです。それだけ、私立大では、入試における学校推薦型選抜や総合型選抜の比重がアップしているわけです。学校推薦型選抜は高等学校長の推薦を受けて出2024入試TOPICS03国公立大入試今年の大学入学共通テストの平均点が文系・理系ともに2年連続アップとなったことで、国公立大人気が高まり、共通テストの志願者が減少しているにもかかわらず、国公立大の志願者は微増となりました。内訳を見ると、公立大は減少したものの国立大が増えており、強気の出願となったようです。難関国立10大学は北海道大、大阪大、東京工業大以外の7大学は昨年より志願者増となりました。136願しますが、多くの場合、出願に際して高校在学中の成績基準が設けられています。評定平均値が4.0以上というようにです。これは高校1年、2年と3年の1学期までの成績を平均した値です。これが一定のレベル以上であることが必要なのです。さらに、学業成績だけでなく、課外活動を評価する学校推薦型選抜も多くなっています。私立大の学校推薦型選抜では、大きく分けて指定校制と公募制の二種類があります。指定校制では、応募できる高校が大学によってあらかじめ決められています。難関大で多く実施され、面接や小論文などの試験がありますが、出願すればほとんどの場合、合格になります。ただ、各高校から応募できる人数が1人など募集枠が小さく、高校内での選考を通過できるかどうかが重要になってきます。一方の公募制は高等学校長の推薦を受けることは同じですが、成績基準を満たしていれば、どこの高校からでも出願できるのが特徴です。一般選抜に比べて小論文、面接が中心のため科目負担が軽く、関西の大学などでは学力試験を課しますが、一般選抜より科目数が少ないところが多くなっています。また、学校推薦型選抜では合格=入学が原則ですが、関西の大学などでは、他大学との併願を認め、合格後に入学する大学を決められる一般選抜のような学校推薦型選抜も多くなっているのが特徴です。これ以外にも、スポーツの成績を重視したスポーツ推薦などもあります。総合型選抜の前身であるAO入試は90年に慶應義塾大が始めた方式で、93年まで1校しか実施していませんでした。しかしその後に実施校が急増し、一昨年は国公私立大あわせて643校が実施しました。2001年以降増えており、まさに「21世紀型の選抜」といっていいでしょう。AOとはアドミッションズ・オフィスの略で、アメリカの大学で行われている一般的な選抜方式です。総合型選抜は入学を希望する受験生と大学が面接などを通して、お互いに納得して入学する、させるという方式です。学校推薦型選抜での高等学校長の推薦や出願の基準である高校在学中の成績基準などは設けられていないのが普通です。ただ、高校


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