君はどの大学を選ぶべきか[電子版]2024年度版

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キャンパスズームアップる環境だと感じました。もちろん実際の授業は子どもたちの個性や学習進度に合わせて組み立てる必要があるので一筋縄ではいきませんが、例えば模擬授業の際に、児童役の学生があえて突拍子もない質問を投げかけてくれるなど、学生が一体感を持ってスキルアップを目指し、対応力を磨いていける環境だと思います。笛木学科全体で助け合い、学び合おうという雰囲気ですよね。また、教員という目標は同じでも、重視するポイントは人それぞれのため、多様な価値観や教育観に触れることが刺激になりますし、視野が広がります。―印象深い授業や課外活動などはありますか。笛木「ウィンターフェスティバル」を自分たちの手で企画し、開催できたことは思い出深いですね。グループごとに歌やダンスなどの〝出し物〟があり、内容を検討し、練習を重ねて披露するまでの過程で主体性の大切さを実感できました。将来、教員になって子どもたちの主体性を伸ばそうとするならば、教員自身が主体性の大切さを認識すべきですし、そのための絶好の機会になりました。沼尾私は教育学科を卒業した大学院生や、教員となった卒業生が定期的に開いてくれる「勉強会」で学べたことも多々ありました。教育学の理論や現場での実践例、リアルな体験談などを聞くと多くの気づきがありますし、指導案の作成や模擬授業にも生かすことができました。―教育実習ではどのような気づきや成長がありましたか。沼尾最初の10分間はリラックスした雰囲気で楽しませる内容にして、徐々に集中力を高めさせていくなど、授業時間内のメリハリの大切さを実感しました。意見を発表させたり答案を書かせたりといった作業が中心になる教科もあれば、教員が説明する時間を長くせざるをえない教科もあるのですが、それを判断するための教材研究の重要性も認識できました。また、生徒の理解度を深めるためのICTの活用など、私が重視する「授業力」の多様な構成要素を確認できたことも収穫でした。さらには、中学校や高校で勉強する内容や指導方法を、無理のない範囲で小学校でも活用するなど、工夫次第で子どもの興味・関心を高められる可能性も感じることができました。笛木私は、しっかりとした学級経営がよりよい授業につながり、その逆も然りであることがわかりました。担当したクラスは子どもたちが協力的で、とても授業がしやすかったのですが、それは担任の先生の日頃の学級経営のおかげ。将来クラスを任されれば授業づくりと学級経営は同時進行になりますので、そのときには笑顔で子どもと目を合わせてコミュニケーション本文272・273ページもご参照くださいを重ね、子どもたちが何でも相談しやすい存在でありたいと思いました。実習期間中は毎朝誰よりも早く教室に入り、登校してくる子どもたちの目を見て、一人ひとりに「おはよう」と挨拶をしました。その積み重ねによって子どもたちから積極的にコミュニケーションを取ってくれる教員になれれば、授業でも活発に発言してくれるはず。教員が一方的に教えるのではなく、子どもたちの主体的な発言や行動で授業をつくっていける教員になりたいと思いました。―最後にあらためて学科の魅力をお聞かせください。沼尾1学年50人という少人数のため、密にコミュニケーションを重ねることができます。おかげで多様な考え方に触れながら、自分の考えをしっかりと相手に伝える大切さや、主体的に考えて行動することの大切さを学ぶことができました。子どもたちの主体性を伸ばすために、まずは学生自身が主体性を高めていける学科ですね。笛木そういう学生の主体的な意見を尊重してくれる先生ばかりなので、自分を受け入れてくれるあたたかみを感じられる学科です。教員として必要な知識やスキルが身につくことはもちろんのこと、主体性や積極性を伸ばし、一人の人間としても成長できますので、教員を目指す方には、強くおすすめしたいですね。授業でのメリハリの大切さを実践をとおして実感笛木美宇さん神奈川県私立中央大学附属横浜高等学校出身学習院大学教育学科事務室〒171-8588東京都豊島区目白1-5-1TEL03-5992-1267(直)〈URL〉https://www.univ.gakushuin.ac.jp/


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