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大学改革最前線東京理科大学東京理科大学は1881(明治14)年に創立された「東京物理学講習所」を起源に、「東京物理学校」を経て幅広い研究領域を擁する私学随一の理工系総合大学へと発展しました。「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」という建学の精神と、真に実力を身に付けた学生のみを卒業させるという「実力主義」を貫き通し、科学教育のパイオニアとして優秀な人材を輩出しています。さらに、2031年の創立150周年に向けて長期ビジョン「TUSVISION150」を策定。順次、学部・学科の再編と、キャンパスの再配置の計画を進めています。※本計画は構想中であり、内容は変更する場合があります。グローバル化の到来や、IoT・AIなどの発展による技術革新、産業構造の変化を受け、既存の科学技術分野だけでなく、それらを横断的に融合しながら新たな課題解決策を見出し、次世代の高度な科学技術イノベーションを創出できる人材が必要となっています。そこで東京理科大学では、社会の持続可能な成長に貢献するために本学が果たすべき教育研究上の役割と使命は何か、という観点で新しい時代の学部・学科のあり方を検討しました。その結果、国際化のための新たな教育拠点を設けるとともに、多様性や機動性を確保した組織になることが必要と考え、2020年度から段階的に再編を進め、2023年度から7学部33学科の体制となります。〈主な内容〉■薬学部(2025年4月キャンパス移転予定)2025年4月に学外との連携を強化し、高度な薬学教育と先進的な研究を推進するため薬学部を飾キャンパスに移転します。薬学科は“ヒューマニティと研究心にあふれた高度な薬剤師の育成”、生命創薬科学科は“先端創薬科学を担う研究者・技術者の育成”を目指します。知性に富み、倫理観と豊かな人間性を備え、総合的な生命科学としての薬学を担い、人類の健康と疾病の克服に尽力できる人材を両学科が協力して育成し、薬学の発展に寄与することを目的としています。■創域理工学部(2023年度学部名称と一部学科名称変更)理学と工学の融合を進め、新しい研究領域を創造していくという特長を明確にするため、「理工学部」から名称変更し、一部の学科名称も変更します。■先進工学部(2023年度2学科新設)2021年度基礎工学部から名称変更するとともに、既存の3学科も名称変更し、同時に飾キャンパスでの4年間の一貫教育に移行しました。従来の学びを継承しつつ、分野間の「連携・融合」を強化し、学際的な科学技術の創造のため、基礎科学領域(数学・物理・化学・生物など)と先進工学領域(電子・材料・バイオ・機械・情報など)を「デザイン思考」で融合します。2023年度から「物理工学科」、「機能デザイン工学科」の2学科を新設し、基礎学力と社会応用力に加えて「デザイン思考」を修得し新たなイノベーション創出を担う人材を育成する学びのフィールドがさらに広がります。学部のキャンパス移転などを含む学部・学科の再編にあわせキャンパスへ明確な位置づけを行っていきます。神楽坂キャンパスは「サイエンスキャンパス」として、科学に根差した教育・研究を行います。飾キャンパスは「イノベーションキャンパス」とし、新しいものを生みだしていくキャンパスとします。野田キャンパスは「リサーチキャンパス」として、高精度・大型設備を使用する研究の拠点としていきます。データサイエンスは社会の複雑な課題を解決し、スマート社会や産業構造の変革に貢献する学問分野です。創立150周年を見据えた「TUSVISION150」学部・学科とキャンパスの再編進行中7学部33学科体制へキャンパスの再編理科大の強みを生かしたデータサイエンスの取り組み