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め合っていくことの大切さにも気づき、自分も大いに成長できたように思います。逆に大変だったのは模擬授業です。先生らしい明るくハキハキした喋り方ができなくて「自分は教員に向いていないのかも」と落ち込んだこともありました。でも、終わった後に皆が褒めてくれて、先生も「ここがよかったよ、後はここを直していくともっといいよね」と毎回声をかけてくださった。おかげで、次も頑張ろうと前を向けました。前田私は楽しいことばかりで、4年間があっという間でした。山梨でのキャンプやスポーツ大会、ウィンターフェスティバルなど行事も多く、同学年だけでなく先輩や後輩とも仲よくなれる機会がたくさんありました。おかげで模擬授業や課題でつまずいても助け合えたり励まし合えたりできましたし、学びに取り組む力にもなりました。本当に学習しやすい、楽しい環境だったなと実感しています。―コロナ禍での授業には苦労もあったかと思います。どう乗り越えたのでしょうか。武藤急に大学に行けなくなったので、友達と直接会えないのが寂しかったですね。学びでも遊びでも、誰かと共に取り組める環境がどんなに大切かを痛感しました。最初は課題の提出方法にも戸惑い、先生に届いているかどうか不安で、忙しいのに申し訳ないと思いながら確認のメールをしたこともありました。でも、「届いているよ」ってきちんと返信をくださって。人に助けを求めれば応えてくれるんだと気づき、以降は友達にも「この課題、ちょっと一緒にやってくれない?」って協力を求められるようになりました。それで少しずつ寂しさや戸惑いを乗り越えられたように思います。前田当たり前のキャンパスライフがなくなってしまって、とても寂しい1年でした。でも、時間が空いている人同士でZoomで色々な話をして、「やっぱり皆同じ思いなんだな」と共感し合えたことで乗り越えられました。人と思いを共有することの大切さを知りました。―将来はどんな小学校教員になりたいと考えていますか?武藤小学校時代に大好きだった先生を目標にしています。学ぶときと遊ぶときのメリハリ、子供と一緒に学ぶ姿勢、気軽に話ができるような距離の近さなどを大事にしていきたいですね。それと、大学の授業では「机間指導」という指導方法を教わりました。問題を出した後、教師が席の間を歩きながら子供たち一人一人に声をかけて考えを引き出していくもので、思えば僕が大好きだった先生も実践していました。教員になったら、そうした気づきも含めて教育学科での学びをしっかり生かしていきたいと思います。前田私は、子供にとって安心できる居場所を作れる教キャンパス◆ズームアップ本文274・275ページもご参照ください師になりたいです。安心感を抱くには、他者から認められ自己肯定感を持つことが大事。だから子供と関わるすべての時間で、その子の長所や頑張りを認め、励まして自信を持たせてあげたいと思っています。教育学科では、子供を理解するにはよく見る、よく聞く、受け止める、感じとるの4つが大切だと教わりました。この学びをきちんと実践していくつもりです。―小学校教員を目指す受験生にメッセージをお願いします。武藤もし教員になりたいという夢があるのなら、まずはそれに対して前向きに頑張ることが大切かなと思います。学ぶ前に「やっぱりいいや」と放り出してしまうと、その奥にある本当の面白さや魅力が見えないまま終わってしまう。教育学科に入れば、教育の奥の深さやさまざまな視点に気づくことができるので、自分の目標もより明確に見えてくるはずです。まずはそこまでは頑張ってみてください。学習院大学には、友達や先生はもちろん先輩から学べる機会もたくさんあります。この「つながり」は学習院大学ならではの魅力だと思います。前田うまくいったこともいかなかったことも、いつか必ず自分の力になるので、まずは目の前のことに全力で取り組んでみてほしいです。同時に、色々なことに興味を持って、今の自分を大切に楽しく過ごしてほしいなと思います。私はこの4年間、毎日が本当に楽しかったですし、また学びに対して努力し続けたことで充実感も得られました。皆さんもぜひ夢に向かって頑張ってください。学習院大学教育学科事務室〒171-8588東京都豊島区目白1-5-1TEL03-5992-1267(直)〈URL〉https://www.univ.gakushuin.ac.jp/教育学科での学びをしっかり実践していきたい目標に前向きに取り組み夢をかなえて