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甲南大学大学改革最前線1919(大正8)年に創設された甲南大学は、2019年に学園創立100周年を迎えました。学園創立者・平生釟三郎(ひらおはちさぶろう)が掲げた建学の理念「各人の天賦の特性を伸長させる人物教育の率先」は今日まで脈々と受け継がれています。8学部14学科と大学院4研究科を擁する総合大学でありながら、学生数約9,000人という「ミディアムサイズの総合大学」の特長を生かし、多彩な学部の学生が自然に交流し融合する環境を生み出しています。次なる100年における新たな伝統を創造するための「甲南新世紀ビジョン」のもと、さまざまな改革を推進し、現在は「人物教育のクオリティ・リーダー」のさらなる進化を目指す「KONANU.VISION2025」の策定に取り組んでいます。建学の理念「人物教育の率先」に基づき、各学部・学科、研究科では、多彩な取り組みが進められています。経済学部では、米国ウイーバー州立大学との「ダブルディグリー制度」がスタート。1・2年次は甲南大学で学び、3年次の5月からウイーバー州立大学に2年間留学し、所定のプログラムを修了し卒業要件を満たせば、最短4年半の期間で両大学の学士の学位が取得できます。外資系企業への就職や海外の大学院への進学を志望する学生、英語力に磨きをかけたい学生に最適なプログラムです。法学部では、公務員を目指す学生に4年間を通して「公共人材養成プロジェクト」として手厚い支援をしています。基礎知識を修得する「アドバンスト・ゼミ」を1年次から開講。また2年次に神戸市と連携する「自治体のしくみと仕事」を開講し、法的知識・思考が地方自治体でどのように活かされているのかを神戸市職員による講義を通じて学ぶ機会があります。このほか、弁護士、司法書士、社会保険労務士などの実務家が担当する授業を通じて、社会の様々な分野で指導的な役割を担う人材の育成を目指す取り組みを行っています。マネジメント創造学部では、グローバル力と課題解決力を学部全体で育成するために英語集中プログラムや「英語で学ぶ経済学・経営学」科目によって、留学を支援すると共に国内にいながらグローバル力を高める取り組みを行っています。また、興味のあるテーマを約40種類の中から選択できる研究プロジェクトでは、先輩と後輩が一緒に課題を探り、解決策をプレゼンテーショ学生が学び合い高め合う多彩なプログラムを展開学園創立100周年を迎え“甲南新世紀ビジョン”を展開