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中部大学大学改革最前線■数理・物理サイエンス学科数や物の“理(ことわり)”を知り、未来を創造する例えば、100年以上解かれていない数学上の超難問を通信の秘密を守る暗号理論に役立てる。量子のふるまいを超高速のコンピューターに利用する。イオンの性質をエネルギー問題の解決に活用する。―数理統計学を含む数理科学や、自然科学を代表する物理科学は、さまざまな事象の解明と、それに基づくイノベーションを通して、社会の発展に大きく貢献しています。数理・物理科学の知識を身に付け、持続可能な社会をめざす科学技術者を育成します。■AIロボティクス学科(工学部ロボット理工学科から理工学部へ移動し、学科名称を変更)ロボットとともに生きる、ボーダレスな未来社会をつくるAI技術は、単に情報分野にとどまらず、新たな発想を具体的なカタチにする最先端技術です。ロボットが自律して行動できるためには、判断力が必要です。そして、人間の行動や感情を分析することも必要です。人とロボットの共存社会実現のために、新たな人工知能(AI)技術を生み出し、使いこなし、ロボットに実装できる力をもつ科学技術者を育成します。■宇宙航空学科(工学部宇宙航空理工学科から理工学部へ移動し、学科名称を変更)日本屈指の航空宇宙産業集積地で、“ソラ”を拓く技術を開発する中部地区は、国際戦略総合特別区域「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」の指定を受けています。飛行機やロケットなどの開発・製造を手掛ける企業が集中しており、現場と連携したリアルな学びが実現する環境です。幅広い教養と機械・材料・電気電子・情報分野の基礎を学び、航空宇宙機の設計・開発・製造・利用に関する専門知識・技術を身に付け、次世代の航空宇宙産業の発展に携わる科学技術者を育成します。国際戦略総合特区「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」航空宇宙産業を数字で見るボーイング787の、日本の生産分担比率。ほとんどが中部地区で生産されています。大型旅客機1機の部品点数は約300万点にのぼります。それだけ関わる企業も多く、「裾野の広い産業」と言われています。「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」に指定・申請されている地区と企業・団体・自治体の数(2021年3月現在)。2011年、愛知県・岐阜県・名古屋市などが、国際戦略総合特別区域「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」の指定を受けました。2020年に特区内の宇宙航空産業で必要と予測される人材の数。ちなみに2013年には18,600人でした。航空機に関する日本の生産額のうち中部圏※が占める割合は、航空機体部品で約70%にのぼります。※愛知・岐阜・三重・富山・石川の各県2017年度の日本の宇宙機・航空機の生産額は、宇宙機・航空機の合計で、約2兆1,111億円です。世界のジェット旅客機の需要は、2038年には2018年の1.7倍まで増加すると予測されています。300万点69.9%25,000人2兆円35%1.7倍103地区・393団体次代の航空宇宙産業を創る技術者が集結する中部地区2023年4月、理工学部※が誕生数理・物理サイエンス学科、AIロボティクス学科、宇宙航空学科※届出設置予定。予定のため変更になる場合があります