君はどの大学を選ぶべきか[電子版] 2022年度版

全国の主要国公私立大学・短大を網羅。新設学部・学科からユニークな施設設備まで、各大学の最新情報をコンパクトに紹介しています。キャンパスライフや取得資格、就職状況、入試方式など気になる情報も満載。 興味ある大学・短大のパンフレットをまとめて請求できる「パンフレット一括請求サービス」にも連携しています。


>> P.168

きます。その成果は電気や電波、半導体、コンピュータ、X線、MRIなどにも応用されています。急速な進歩を遂げている生物学では、人間や動物、微生物、ウイルスなどの生物や生命現象を研究対象としています。最近では、遺伝子工学や生体工学などのバイオサイエンスやバイオテクノロジーの技術が飛躍的に伸びています。また、生命科学と関連が深く、医学や獣医学、農林・水産学などと連携した研究も行われています。物理学と生物学の架け橋となるのが化学です。わが国の化学分野の研究は世界トップレベルを誇り、その研究能力は高い評価を受けています。大学で学ぶ化学は大きく物理化学・無機化学・有機化学・分析化学の4つに分けられ、工学、薬学、農学、医学などのあらゆる分野に応用されています。地球の成り立ちや生い立ちなど、地球に関するあらゆることが地球科学の研究対象です。地質学・地震学などの地学領域から宇宙に至るまで、その専門分野は多彩です。人文・社会科学と連携して地球規模の問題を分析・解明し、環境と調和を保つ方法も研究されています。地学科や地球科学科、物質地球科学科、地球惑星科学科など、大学独自の学科も少なくありません。●理学を応用し、社会に還元する工学理学を応用し、人間社会を豊かにする役割を担うのが工学です。工学系の中で最も歴史がある機械工学はも168のづくりを基に、快適な社会生活を追究する学問です。現代社会に欠かせない機械・装置のハードウェアを幅広くカバーする機械工学はほとんどの工学部に設置されていますが、ロボティクス学科、機械航空工学科など、研究対象をより明確にあらわした学科へと改組する大学も増えています。機械工学と密接に関わりあっているのが電気電子工学です。現代社会に欠かせないこの分野はエネルギー、情報通信、回路・システム、デバイス・材料の4分野で構成され、電気や磁気、電子を利用して、人間社会で必要な技術の開発が行われています。電気電子工学と近い関係にある情報工学では、実験と実習を重視したカリキュラムで、コンピュータのソフト・ハードの両面を学び、IT社会で活躍できる人材を育成しています。人気の高い建築学は、建築設備や建築構造など、建物に関する基礎的な知識とともに、環境や経済、歴史にまで素養を広げて学びます。また、芸術的センスも必要とされます。工学部や理工学部に設置されている場合と、女子大を中心に、家政学部や生活科学部、芸術学部などに設置されている場合があります。建築学が建物を対象としているのに対し、土木工学は人間が安心して社会生活を送れるように環境を整備し、文明の基礎を築く役割を担います。土木工学科のほか、都市建設工学科、都市環境デザイン学科などに名称変更する大学も増えています。また、工学の中で新しい領域として注目を集めているのが、バイオ工学や医用工学系の分野です。これは、バイオサイエンスと工学を融合させた分野で、創薬や再生医療、遺伝子治療など、応用分野は多岐に渡っています。このほか、さまざまなモノを構成する材料に焦点を当てた材料工学、情報技術や数理技術を学ぶ経営工学、資源・環境の課題に取り組む資源工学や環境工学などさまざまな学問領域があります。


<< | < | > | >>