君はどの大学を選ぶべきか[電子版] 2022年度版

全国の主要国公私立大学・短大を網羅。新設学部・学科からユニークな施設設備まで、各大学の最新情報をコンパクトに紹介しています。キャンパスライフや取得資格、就職状況、入試方式など気になる情報も満載。 興味ある大学・短大のパンフレットをまとめて請求できる「パンフレット一括請求サービス」にも連携しています。


>> P.161

知識を身につける企業関係法コースなど、将来の目標に合わせてコースや専攻を設置している大学もあります。●低迷する法科大学院へのてこ入れ2004年4月から始まった法科大学院は17年目を迎えました。ピーク時には7万2800人もいた志願者数は大幅に減少し、近年は多くの法科大学院が定員を割っています。創立当初、74校あった法科大学院は、11年度以降、減少に転じており、21年度に学生を募集したのは35校。半分以下になりました。こうしたなか、法科大学院へのてこ入れを図るため、新たに「法曹コース」が設置されました。法曹の養成に特化した法科大学院には法学既修者を対象とした2年コースと、法学未修者対象の3年コースがあります。20年度より開始した法曹コースの学生は、3年で大学を卒業し、法科大学院の「法学既修者コース」(2年)に進学。在学中に司法試験を受験することが可能となります。法学未修者が司法試験を受験するには、法科大学院に3年通うか、司法試験予備試験に合格する必要があります。経済学・経営学・商学系統〜経済、経営、商学部など〜この系統は、総合大学を中心に、ほとんどの大学に設置されており、学生数も大学全体の約3割を占めています。ビジネスをターゲットとした学部としてまとめられがちですが、学べる内容などは異なります。●経済の変動を理論と実践の両面から学ぶ経済学この系統では経済の仕組みや企業経営について学びます。経済学は、文科系学問の代表的な学部ですが、文系ながらもデータを扱うことが多く、数学的能力やセンスも必要です。また、コンピュータを使用して現実の経済を調査、分析していくため、基礎となる情報処理の授業をあわせて開設している大学も数多くあります。1・2年次では統計的な処理や分析方法、情報処理の基礎力を身につけ、3・4年次で専門のコースに分かれて学ぶのが、4年間の一般的な流れです。学科には、経済学科のほか、経済法学科、経済工学科、総合経済学科などがあり、さらに、グローバル化時代を迎え、国際経済学科なども増加傾向にあります。●企業経営と商取引を中心に、ヒト・モノ・カネを学ぶ国家を一つの大きな市場ととらえ、そのメカニズムを考察する経済学に対し、経営・商学系では、経済を動かす企業や組織体に焦点を当てています。企業は消費者が望む商品を開発・生産・販売することで、利益を生み出しています。その仕組みを考えるのが経営学の役割です。最近では、利益追求を目的としていない病院や教育機関、NGO、NPOなどの各団体の運営についても、経営学の考え方が生かされるようになっています。経済資源といわれるヒト・モノ・カネ・情報を柱に、企業経営に関わる理論と実践を体系的に学びます。さまざまな組織を効率的に運営し、最大の成果を得るための方法を追究します。経営学だけでなく、経営情報学、会計学などの関連科目が設置されており、企業経営について、多面的に学習しています。また、経済活動の国際化や国内政策の転換、環境に対する国家・企業の意識改革など、企業は大きな転換期を迎えつつあり、生き残りをかけて組織改革や新たな戦略の構築に取り組んでいかなければならなくなっています。大学でも、こうした時代が求める人材を育成するため、経営情報学部や経営システム科161


<< | < | > | >>