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―まず、神村さんが学習院大学への進学を決めた理由を教えてください。神村私は子どもの頃から小学校の教員になることが夢でしたので、その夢を叶えられる大学を探していました。そんなとき、ちょうど学習院大学に小学校教員養成のためのカリキュラムをもつ学科ができたのです。同じ目標をもつ学生が集まる学科で友人たちと励まし合いながら4年間頑張れたらなという希望をもって、学習院大学文学部教育学科の2期生として入学することを決めました。岩教育学科の卒業生に想定される進路は、大きく分けて3つあります。1つめは神村さんと同じように小学校教員になる道。2つめは教育についてさらに学ぶために大学院に進学する道。3つめは一般企業や公務員など、教員以外の就職をする道です。同じ目標をもつ仲間がいる一方で、他の進路をめざす仲間がいることは大切なことです。教育学科の中だけに固まらずに、他学科や他学部の学生も含め、多様な価値観をもつ友人たちと接しながら視野を広げてほしいという思いがあります。―神村さんは見事に夢を叶えて、現在は小学校の教員として働いています。学習院大学で学んだことは、毎日の仕事の中でどのように役立っていますか?神村大学で学んでよかったと思うことの1つに、指導案の書き方があります。さまざまな科目の指導案を書く練習をしてきたので、学校で指導案を作成する際に、大学で学んだことを生かすことができています。また、大学時代にさまざまな行事に参加できたことも良かったことの1つです。教育学科では正規の授業とは別に、スポーツ大会やウィンターフェスティバルなどの行事が充実しています。行事自体楽しかったですし、良い経験になりました。岩スポーツ大会は単なる運動会とは異なり、学生たち自身が競技を学習院大学文学部教育学科学習院大学は2013年に、文学部教育学科を設置しました。その主たる目的は小学校教員養成で、教育学を土台に「教えるプロ」ではなく「学びのプロ」を輩出する意図があったといいます。ではそのねらいを踏まえ、教育学科ではどのような教育を行っているのでしょうか。岩淳教授と、18年に同学科を卒業し小学校教員となった神村仁美さんにお話を伺いました。卒業生インタビュー学習院大学で小学校教員をめざす神村仁美さん(昭和学院秀英高等学校出身)文学部教育学科を2018年に卒業し、現在は小学校教員。岩淳教授学習院大学文学部教育学科教授中学校教員を経て現職。主な著書『言葉の力を育む』『古典に親しむ』『授業改善をめざす』(以上明治図書)、『「新しい国語科教育」基本指導の提案』(さくら社)、『実践国語科教育法』『国語概説』(以上学文社)など。