>> P.78
中部大学大学改革最前線2018年に開設された宇宙航空理工学科では、航空宇宙機生産工学、ジェットエンジン・ロケットエンジン、衛星システムといった総合的な知識、さらに、ものづくりの現場での活躍に不可欠な専門知識・創造性を身につけて、宇宙航空業界が熱望する、ものづくりの実力を身につけたリーダーをめざします。■宇宙航空産業の集積地で、ものづくりリーダーをめざす自動車産業が盛んな中部地区は、日本を代表する宇宙航空産業の集積地でもあります。機体生産や新材料の開発・製造を手がける大手メーカーをはじめ、高度な品質要求に応える部品加工技術を有する中小企業が多数存在。開発や設計に加え、より高品質で効率的なものづくりができるリーダーへのニーズが高まっています。■ものづくりの現場にふれながら、幅広い力を培う中部地区という立場を生かし産業界と強く連携。2年次から宇宙機・航空機のものづくりの現場を体験し、第一線で活躍する技術者から学べます。「工場見学」や「工場実習」のほか、現場の第一線で活躍する技術者を招いて「特別講義」を開くなど、ここでしか得られない情報にふれる機会を豊富に設けています。■即戦力として活躍できるよう、現場と同様の施設・設備で学ぶ現場と同様の施設・設備で学ぶ環境を用意。コンピュータ教育施設には、宇宙航空業界の標準ツールである3D-CAD“CATIA”や数値解析ソフト“MATLAB”を本学科の全学生数分(1学年分)導入しており、在学中に使い方を身につけることができます。■専門性と創造性を兼ね備えたグローバルな技術者に近づくカリキュラム宇宙航空分野で活躍できるように宇宙航空の専門科目を学ぶとともに英語力を身につけます。これらを支える工学の専門科目として機械・材料・電子情報などを学ぶことにより、幅広い分野への就職が期待できます。また、2019年9月には、ボーイング社を中心とした航空産業の集積地であるワシントン州で短期研修を実施しました。国際戦略総合特区「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」航空宇宙産業を数字で見るボーイング787の、日本の生産分担比率。ほとんどが中部地区で生産されています。大型旅客機1機の部品点数は約300万点にのぼります。それだけ関わる企業も多く、「裾野の広い産業」と言われています。「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」に指定・申請されている地区と企業・団体・自治体の数(2019年12月23日現在)。2011年、愛知県・岐阜県・名古屋市などが、国際戦略総合特別区域「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」の指定を受けました。2020年に特区内の宇宙航空産業で必要と予測される人材の数。ちなみに2013年には18,600人でした。航空機に関する日本の生産額のうち中部圏※が占める割合は、航空機体部品で約70%にのぼります。※愛知・岐阜・三重・富山・石川の各県2017年度の日本の宇宙機・航空機の生産額は、宇宙機・航空機の合計で、約2兆1,111億円です。世界のジェット旅客機の需要は、2038年には2018年の1.7倍まで増加すると予測されています。300万点71.2%25,000人2兆円35%1.7倍102地区・389団体次代の航空宇宙産業を創る技術者が集結する中部地区専門性と創造性を兼ね備えたグローバルな技術者を育成する宇宙航空理工学科宇宙機・航空機の生産現場のリーダーとしてグローバルに活躍できる技術者を育成する宇宙航空理工学科